葛飾北斎はやっぱりすごかった。『北斎とジャポニスム』展の衝撃。
- K
- 2018年1月26日
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大寒を過ぎて大雪となり、毎日寒い日が続いています。もう週末だというのに、だいぶ雪が残っていますね。こんなことは、それこそ子どものころ以来なのではないかと思います。大雪の次の日がお休みだったら、いろいろな銀世界を撮りに出かけられたのに…。

さて、お正月に続き再び上野へ。いつか観に行こうと思っていた『北斎とジャポニスム HOKUSAIが西洋に与えた衝撃』展の会期がまもなく終了(1月28日まで)ということで、国立西洋美術館に行ってきました。そういえば、世界遺産に登録されてからは初めてです。 幕末から明治にかけて、日本の浮世絵はヨーロッパに渡り、印象派の画家をはじめ大きな「衝撃」を与えたというのはよく知られています。この展覧会では、葛飾北斎の数々の作品が、模写して描かれたり、影響を受けて描かれたりしたヨーロッパの作品とともに並べられ、その衝撃を「イッキ見」できる展示となっていました。 忠実に再現されたもの、そこから発展させて独自の表現を作り上げたもの、さまざまありましたが、ただ「異国趣味」として取り込まれていっただけなのではなく、新たな表現を求めていた画家たちが蠢く時期にあったからこそ、北斎をはじめとする浮世絵が「衝撃」を与えることになったのだろうと思いました。
「偶然」と「必然」の交錯。そんなことを考えながら観ていたら、ちょうどお昼。館内のカフェで北斎スペシャルメニューを味わいます。



左から、雪をかぶった赤富士をイメージしたパスタ(雪はチーズ)、富士山型にカットされたステーキ、そしてデザート。「赤富士の衝撃」というメニューの名前で、テーブルに運ばれてきたときに「赤富士の衝撃です~」と笑顔で言われたときには、ちょっとはずかしくなりました。美術館のレストランもどんどんよくなってきていて、展覧会とのコラボレーションもよく見かけるようになりましたね。美術館だけに、どう表現するかというアイデアはいつ見てもおもしろいものです。
『北斎とジャポニスム HOKUSAIが西洋に与えた衝撃』展は、国立西洋美術館で1月28日(日)まで。そこまで長蛇の列にはならないと思いますので、ぜひ。
西洋に衝撃を与えた日本はどうだったのか 明治期の浮世絵を観る

その足で、個人的にお気に入りの浮世絵専門美術館、太田記念美術館の『明治維新150年 幕末・明治 激動する浮世絵』展へ。こちらは、逆に、西洋文化が入ってきたことで変容する浮世絵を見ることができます。
広重ブルー・北斎ブルーと呼ばれるように「青」のイメージが強い浮世絵が、明治になると「赤」基調となり、西洋画の表現がこれまでにない浮世絵を生み出す。小林清親の「光線画」を見ていると、写真のような美しさと日本的な情緒が一枚に収められいて、西洋画なのか日本画なのかと不思議な感覚に捉われます。
West Meets East / East Meets West 『北斎とジャポニスム』展とセットで観てみていただきたい展覧会です。
『明治維新150年 幕末・明治 激動する浮世絵』展は、原宿の太田記念美術館で2月25日まで開催中。前期展示は1月28日まで。後期展示は2月2日から。地下鉄千代田線「明治神宮前駅」5番出口を出てすぐです。
オンラインチケットをスマートに

最後に、今回『北斎とジャポニスム』展を観に行くときに、ずっとiPod touchに入っていた「Wallet」アプリを使いました。オンラインチケットを購入し、Walletに登録。これまでもオンラインチケットを利用したことはありますが、Webの画面を開かなくてはいけないので、ちょっと手間取ることも。
でもWalletはすぐに画面が出せるので、スムーズに入場できました。これは便利ですね。チケット購入の列に並ぶ必要もないですし、さらっと入れるのはやっぱりかっこいい感じがするものです。